草野球でトーナメントやリーグ戦など公式戦に参加するためには、そのチームが属する地域の軟式野球連盟に加入している必要があります。
そして参加できる公式戦は参加チームの野球レベルによってクラス分けがなされています。
草野球の初心者は説明するまでもなく、野球レベルが最下部のクラスに属するチームでプレイするべきですが、それ以外にも最下部レベルで草野球人生をスタートすべきメリットが全部で7つあります。
今回はその7つのメリットについて紹介します。
軟式野球連盟とは
まず軟式野球連盟とは何かみていきましょう。
公益財団法人全日本軟式野球連盟(Japan Rubber Baseball Association)をトップとして、全国各地に軟式野球連盟があります。
全日本軟式野球連盟の目的は
全日本軟式野球連盟の公式サイトより
軟式ボールを使用して,野球を国民全般に普及し,その健全な発展を助成振興し,さらに世界に野球を普及啓発できるべく,人材育成を図り,国民体力の向上及びスポーツマンシップの浸透を図ることを目的とする。
とあります。
東京都を例にすると、東京都軟式野球連盟がトップでその下に各地域、例えば新宿区軟式野球連盟、中野区軟式野球連盟、武蔵野市軟式野球連盟などがあります。
各地域で公式大会が行われ、成績上位チームが都大会に出場することになっています。
都大会で成績上位のチームは全国大会に進むことができます。
地域、都道府県、全国大会は野球レベルによってクラス分けされて実施されます。
クラス分けとは
例えば、東京都の武蔵野市軟式野球連盟で確認すると、加盟チームはクラス上から順に1部、2部、3部と分かれていて、新規加盟チームは3部スタートとなっています。
毎年の大会後、選考委員会によって1部、2部および3部のクラス分けが実施されます。
つまり、2部に昇格するには3部の大会で優勝や準優勝する、1部に昇格するには2部の大会で優勝や準優勝する、それぐらい強いチームである必要があります。
初めての草野球チームを探すときに注意する点として、チーム発足時期を確かめる、を挙げましたが、チーム発足からそれほど経っておらず、これから地域の軟式野球連盟に加盟するチームであれば、最も下のクラス(3部)の大会から参加することになります。
わたしのチームも3部からスタートして、3部の公式大会トーナメントで3勝が最高で、6年目も変わらず3部スタートです(笑)。
わたしのチームが属する軟式野球連盟の去年の秋季大会は1部、2部、3部でそれぞれリーグ戦を行い、各リーグの上位チームが1,2,3部混合トーナメントで争うものだったのですが、3部リーグを勝ち抜いて、トーナメントで2部と1部のチームと対戦して初めて3部との違いがわかりました。
3部
- 野球未経験者や経験が浅い人がいる
- 50代~60代で構成されたシニアチームがある
- エラーで失点することが多い
- ダブルプレイがほぼ成功しない
- 新規加盟の20代~30代で構成されためちゃくちゃ強いチームが突然でてくる
- ピッチャーの平均球速は100Kmくらい
- ストライクが入らずフォアボール連発のピッチャーが比較的多め
- 変化球はカーブやスライダー、カットボールなど横変化が多め
- 変化球でフォークなど落ちるボールを投げるピッチャーをほぼみない
- サインプレイをやらないチームがある
- 野球を楽しむことが試合に勝つことより優先
2部
- 高校や大学でバリバリ野球やっていた人が数人いる
- 20代~40代が中心メンバーのチームが多い
- ほぼエラーしない
- ダブルプレイはほぼ成功
- ピッチャーのコントロールが良いのでほぼフォアボールがない
- ピッチャーの平均球速は110Kmくらい
- 変化球はカーブ、スライダー、カットボールにフォークやチェンジアップもある
- 送りバントやエンドランなどサインプレイがほぼ確立されている
- キャッチャーで肩が強い人がいる
- 野球を楽しみながらも勝つことが優先
1部
- 高校や大学でバリバリ野球やっていた人ばかり
- 控え選手が多い(選手層が厚い)
- エース級ピッチャーが3人くらいいる
- 全くエラーしない
- ランナーの足がよっぽど速くなければダブルプレイ失敗しない
- 送りバントやエンドランなどサインプレイが確立されている
- ピッチャーのコントロールが抜群
- ピッチャーの平均球速は120Kmで中には130Km以上投げる人もいる
- 変化球のキレが半端ない
- バッターの打球スピードが速すぎて捕球するのが難しい&怖い
- キャッチャーの肩は間違いなく強い
- 野球を楽しむ楽しまない関係なく試合に勝つことが最優先
最下部クラス(3部)でプレイするメリット
野球レベルが最も低い
説明するまでもありませんが、1部>2部>3部の順に野球レベルが高くなります。
3部ではチームメイトも同レベルか少し上レベルの人が多いので一緒に切磋琢磨しながら野球レベルが上がっていくのが魅力です。
試合に参加できる
3部でも公式戦は勝利優先のチームがあるかもしれませんが、練習試合では普段ベンチの人も交代で守備につきますし、攻撃時はスタメンとベンチ全員が打席に立ちますし(草野球用語で全員打ちと呼ばれる)、試合が接戦で逆転できそうな場合でも変りません。
日曜の貴重な休みにわざわざ時間を作って、練習試合のためだけにグラウンドに足を運んだにもかかわらず、キャプテンが試合に出してくれないなんて悲しすぎます。
3部チームのキャプテンはそのあたりを考えてくれる人が多いですよ。
加盟チーム数が1番多い
1部、2部のチーム数に比べて、3部参加チーム数はダントツに多いので、3部トーナメント大会だと優勝するまで長い道のりですが、さまざまなチームと対戦することができます。
新規加盟で若い年代で構成されたケタ外れに強いチームと対戦して負けたとしても、次に試合したらどうやったら勝てるかを考えることができます。
チーム練習や練習試合も大事ですが、緊張をもって試合に望む公式大会のほうが個人・チームにとって大きな経験になります。
練習試合の相手を見つけやすい
地域によって3部チーム数は異なりますが、多いところは50チーム以上、少ないところでも20チームはありますので、練習試合の相手を探すことはそんなに難しくありません。
わたしのチームのキャプテンは対戦相手探しにラボーラをよく使っているみたいです。
試合に勝つ経験を得やすい
3部チームだとゴロを捕球できなかったり、フライを落球したり、キャッチャーがパスボールしたりとエラーの可能性が大きいです。
つまり、ヒットが打てなくても相手のミスで得点して試合に勝てる可能性も大きいんです。
サインプレイを試しやすい
3部だとサインプレイをやってくるチームはそんなにいません。
相手チームがサインプレイをやらないなら、こちらのサインプレイも警戒されにくいので、さまざまなサインを試すことができます。
いきなりうまくできたらラッキー、失敗しても原因を検証して次はできるようになるでしょ、くらいの気持ちで良いんです。
ヒットを打つ経験を得やすい
3部のピッチャーはほぼストレートで押してきます。球速90Km~110Kmほどのストレートです。
ストレートを打つ練習なら、高いボール、低いボール、内角ボール、外角ボールをすべてバッティングセンターでできますね。
バッティングフォームがまだ固まっていないなら、鏡をみながらの地道な素振りも大切です。
バッティングセンターで打てる自信がついたら、その自信は必ず実戦で役立ちます。
実戦ではたまに投げてくる変化球は捨てて、ストレートに絞ってバットを振ることに集中すれば、草野球人生初ヒットが生まれるのは遠い未来ではありません。
まとめ
軟式野球連盟とは何か、クラス分けとは、そして最下部クラス(3部)のチームでプレイすべき7つのメリットについて紹介しました。
- 野球レベルが最も低い
- 試合に参加できる
- 加盟チーム数が1番多い
- 練習試合の相手を見つけやすい
- 試合に勝つ経験を得やすい
- サインプレイを試しやすい
- ヒットを打つ経験を得やすい
あなたにとって初めての草野球チームは所属する地域の軟式野球連盟の最下部クラス(3部)でぜひ見つけてください。
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