イップスを知っていますか?
ゴルフでよく使われていた言葉ですが、いまでは野球を含めてさまざまなスポーツでも耳にするようになりました。
イップスとは運動障害のことで、プロ選手だけでなく高校生や素人でスポーツをやっている人でもかかってしまう可能性があります。
いままでできていた動作が原因もわからず急にできなくなったら、もしかするとイップスかもしれないので、今回説明するイップスの症状と原因、きっかけを確認しておきましょう。
野球のイップスの症状とは?
イップスによる外傷や痛みはありませんが、無意識にできていた動作ができなくなった不快感があります。
最近だと阪神タイガースの藤浪晋太郎投手はイップスではないか?という記事がありました。
藤浪投手の場合は、右打者へボールを投げるときにリリースタイミングを過剰に意識しすぎることでボールがうまく手から離れず暴投することもあるのがイップスと疑われている原因でした。
野球選手でよくみられるイップスの症状には次のようなものがあります。
- ボールがよくすっぽぬけることがある
- 投げたボールが浮いてしまう
- ボールが手にひっかかり、地面にたたきつけてしまう
- 投げ方そのものを忘れてしまう
- リリース感覚がなく、ボールをうまく離せない
- ボールを投げようと腕を上げると、1度腕が止まり、そこからまた動き出すような2度投げになってしまう
- ふつうの距離のキャッチボールでも相手にボールが届かない
- ボールをバックネットにぶつけたり、数m先に叩きつけたりしてしまう
野球のイップスの原因とは?
外部からのプレッシャーや自分で自分を追い詰めるプレッシャーによって、ふだんできている動作ができなくなるメンタルが原因といわれてきましたが、最近の研究では、過度な同一動作が原因ともいわれています。
ふだんの動作ができず、とても違和感を感じる。
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違和感をなくそうと、ふだんの動作を取り戻そうともっと練習する。
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ふだんの動作を取り戻そうと動作を修正しようとするが、ますますふだんの動作とかけ離れ、ますます違和感が増える。
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意識せず自然にできていた動作が全くできなくなる。
これがイップスの始まりといわれています。
イップスのきっかけとは?
なにかいつもと違うと感じたきっかけとして最も多いのは、試合中や練習中に自分ではふつうに投げているつもりが暴投になってしまうことです。
暴投が数回ならたまたま起こったと考えることもできますが、理由もわからず毎回暴投になるのはイップスの発症かもと疑ったほうがよいかもしれません。
球速をつけるため、コントロールをよくするためなどの理由で投球フォームを変更してからふだんのように投げれなくなったというケースもあります。
投球フォームを変えてみたけどしっくりこないので、元のフォームに戻そうとして動作を変えているうちに元のフォームさえわからなくなってイップスに・・・ということもあります。
肩や足や腰や背中を故障した後のリハビリが完全に終わっていないうちに投げ始めたら不具合を感じるようになり、その不快感を取り除こうといろいろ試しているうちに元の投げ方がわからなくなることもあります。
緊迫した場面でエラーしてから不具合を感じるようになって、それ以後はふだんの投球ができなくなったという人もいます。
いままでみてきたように、体の故障や投球フォーム改造、緊張した場面でのエラーがイップスのきっかけになっているようです。
まとめ
今回は草野球の投手にも起こりうるイップスの症状、きっかけと原因について紹介しました。
もしかしてイップスかも?と思ったら、投げるのを一旦ストップしてください。
投球フォームを修正しようと投げれば投げるほど症状は悪化するので、できるだけ早く下記のようなイップス専門機関に相談されるのがよいと思います。
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