8月のお盆といえばお墓参りですね。
ご両親が月に1度は墓参りに来てお墓まわりを掃除しているようなので、お線香立てが汚れていたり、花立の水が臭くなっていたりすることはないけど、表面がつるつるした墓石の水垢や苔などの汚れが気になって仕方ない。
できるだけ手間をかけず、お金もかけず、墓石の汚れを落とす方法はないのか?
そんなあなたのために今回はその辺りを調べてみました。
墓石の掃除に洗剤は使わない?
「中性の洗剤を使うと墓石にダメージを与えずに綺麗になりますよ!」
「墓石の水垢は酸性の雨が原因なので、それを中和させる弱アルカリ性の洗剤がよいですよ!」
「研磨剤が入っていると墓石を傷つけてしまうので、研磨剤なし洗剤なら大丈夫ですよ!」
「炊事用洗剤で墓石がぴっかぴかになりましたよ!」
「漂白剤で墓石の汚れがきれいに落ちましたよ!」
ネットで調べてみると、これらの意見があってどれが正しいのか判断に迷ってしまいますよね。
墓石のことなら専門家に聞くのが確実だと思って、墓石を扱う石材屋さんに聞いてみたところ、
「専門家でなければ墓石を傷める可能性が高いので水洗いだけにするのが無難ですよ」
とのことでした。
墓石に使われている石材の種類は様々で、見た目だけでなく成分もそれぞれ異なり、洗剤を使うにしても適したものでなければ、シミやキズの原因になってしまうそうです。
墓石クリーナーと呼ばれる、墓石への影響が少ないといわれている洗剤もありますが、影響がゼロとなっていないので、使うなら自己責任ですね。
洗剤を使ったあと洗い流して出た廃液が環境汚染につながる可能性もあるかもしれません。
水洗いで落ちない汚れは、自分の判断で洗剤を使ったりせず、墓石掃除のプロに相談するのが、先祖代々大切にしてきた墓石を傷つけない最善の方法ですね。
墓石の掃除にたわしを使う?
水垢や黒ずみ、苔やカビなど頑固な汚れはタワシでごしごしすれば簡単に落ちるのでは?
金属製タワシは石を傷つけそうだとさすがにわかるけど、普通のタワシなら大丈夫でしょ?
もしかしたら普通のタワシでも傷つくかもしれないし、墓石掃除専用タワシなら問題なし?
このように思われている人が多いかと思いますが、墓石掃除専用タワシで力を入れずに軽くごしごしした結果、墓石を傷つけてしまったわたしの経験上、墓石の掃除にタワシを使うのはアウトです。
わたしは、タワシの代わりに柔らかい素材のタオルを水に浸して汚れを拭き取る感じで使います。
一通り汚れを拭き終えたら、別に用意した柔らかい素材の乾いたタオルで残った水分を拭き取ります。
使ったタオルは家に持ち帰って洗濯して、次回の墓掃除のときに使います。
洗濯するのも面倒だし、どうせ汚れるのだから雑巾でもよいのでは?
と思われるかもしれませんが、わたしは墓石を故人と見立てているので、雑巾で故人を拭くなんてことは無礼で考えられません。
墓石の彫り文字など細かい部分は、毛先が柔らかい子ども用歯ブラシで汚れを落とします。
年月が経つにつれて、タオルと歯ブラシだけで汚れを落とすことは難しくなりますが、古くなって風合いがでてくるのが墓石です。
墓石はやっぱりぴっかぴかがいい!
というなら、墓石掃除のプロにお願いしましょう。
墓石の掃除道具は何がいる?
わたしが使っている墓石の掃除道具は次のとおりです。
軍手
手の怪我を防ぐ。手の油を墓石につけない。
タオル2枚
墓石に優しい柔らかい素材。水拭き用と乾拭き用1枚ずつ。
子ども用ハブラシ
毛先がやわらかいもの。彫り文字など細かい部分の掃除用。
バケツ
墓地にある水汲み場で水を入れておく。
柄杓(ひしゃく)
バケツの水をすくって墓石にかけて汚れを洗い流す。
ゴミ袋
墓石まわりの雑草、落ち葉、枯れ木などゴミを入れる。
ほうき&ちりとり
墓石まわりの落ち葉、枯れ木などゴミを集める。
鎌(かま)
墓石まわりの雑草を刈る。
どれも100均ショップで揃えることができます。
お盆など夏の墓石掃除には、暑いですが長袖長ズボンで、虫よけスプレーと日焼け止め、熱中症対策で帽子と冷たい飲み物もあると万全です。
まとめ
墓石の掃除は、洗剤とタワシは使わず、タオルで水洗いが望ましいですし、わたしもそれを実践しています。
墓石は、雨や風によって石の鉄成分がサビたり、日焼けによって色味が変わったり、石のツヤが弱くなったりと経年変化することで、長い年月を感じさせる風合いが生まれます。
定期的に完璧に掃除されて、いつもぴっかぴかに輝いている墓石より、日焼けして色あせて、苔も残って少し緑掛かっている墓石のほうが、長い間大切に世話されて今でもしっかり残っている歴史あるものなんだなと感じます。
でも、その辺りは人それぞれです。
年月が経っても常につやつやな墓石がお好みなら、石の表面を磨き直すことで新しい墓石のような輝きを蘇らせることもできるそうなので、プロに相談してみてはいかがでしょうか。
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